2016/07/18

国立西洋美術館世界遺産登録決定

三度目の正直
 2016年7月17日 上野公園にある「国立西洋美術館」が、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されることが決定しました。フランスの建築家「ル・コルビュジエ」が欧州・アジアに跨る七か国に残した建築17点が一括して登録されるという初めてのケースであり、国立西洋美術館はその中の1点(1/17)ということです。

 しかし、登録が決定されるまでには15年もの紆余曲折がありました。今回(三度目)は、「ル・コルビュジエの功績により、20世紀最大の建築の潮流『モダンムーブメント』を通じた国際化による地球規模の文化が確立された。」という点を訴えて、やっと認められたというものです。フランスが中心となって提案してきましたが、今回の立役者の一人として、日本人の活躍もあったようです。

 「ル・コルビュジエ」は、スイス生まれのフランスの建築家で、合衆国の「フランク・ロイド・ライト」 ·ドイツの「 ミース・ファン・デル・ローエ」と共に、近代建築の三大巨匠と称されています。 また、コルビュジエは、「近代建築の五原則」というものを提唱しており、
1.ピロティ
2.屋上庭園
3.自由な平面
4.水平連続窓
5.自由な立面
というものです。
国立西洋美術館も同様にこれらの要素が取り入れられていますが、残念ながら、屋上庭園は現在立ち入り禁止となっています。

 丹下健三や安藤忠雄など日本の多くの著名な建築家は、ル・コルビュジエの建築の影響を100%受けていると言っても過言ではありません。

 今回の世界遺産登録について、多くの地元関係者は、地域活性化とか、上野の知名度向上とか、経済効果の点ばかりを喜び、強調されていますが、私は、それとは違って、このコルビュジエの遺作をいつまでも維持・継承しなければいけないという大きな義務と責任を世界に対して日本が背負ったことが良かったと思っています。
 
 それでなくても、その後の増築・改修工事によって、コルビュジエ独特の繊細なモダニズムが少し失われたようで、危惧しているからです。

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