2012/03/26

マンション管理適正化法

<「マンション管理適正化法」の概要>

1.マンション管理適正化法制定の目的

 マンションの基本法は、当ブログ内専門用語の説明でも書いていますように、「区分所有法」となります。しかし、都市のさらなるビル化に伴いマンションが大幅に増加し、マンション管理の重要性が増している状況においては、「区分所有法」だけでは対応ができなくなってきたため、国では、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」(略して、「マンション管理適正化法」と言います。)を平成12年に制定しました。

 この法律では、マンションの管理組合が適正に運営され、マンション管理業者の資質が担保されることによって適正なマンション管理を推進し、マンションにおける良好な居住環境の確保を図ることを目的としています。 

 主な内容として、マンション管理士およびマンション管理業務主任者の国家資格制度を創設し、マンション管理業者の登録制度等を定めるとともに、国や地方公共団体の役割も示しています。


2.マンションの定義

 当ブログ内専門用語「マンションとは」でも書いていますが、この法が出来るまで、法的に「マンション」という言葉の定義は存在しませんでした。それまでは、一般的に「中高層分譲共同住宅」と呼ばれていました。この「マンション管理適正化法」が対象とする「マンション」とは、「2人以上の区分所有者がいて、専有部分の住居が1戸以上ある建物と、その敷地および附属施設等をいう。」とあり、初めて、法的に「マンション」が定義付けられました。

 ※余談ですが、「管理組合」とは、どういう団体でしょうか?
 「管理組合」とは、「区分所有者の団体で、区分所有者は全員で団体を構成し、その団体の意思に基づいて建物やその敷地、附属施設の管理を行うもの」となっています。(区分所有法 第3条)
 管理組合は、複数の区分所有者がいれば当然に成立する団体で、成立のための総会は必要としませんし、区分所有者である限り脱退の自由もありません。区分所有者が専有部分を第三者に貸している場合でも、区分所有者は管理組合の構成員のままです。

3.マンション管理適正化指針

 この法で、 「国土交通大臣は、マンションの管理の適正化の推進を図るため、管理組合によるマンションの管理の適正化に関する指針(以下「マンション管理適正化指針」という。)を定め、これを公表するものとする。」とあり、平成13年年8月1日に公表しています。
 マンション管理適正化指針はこちらから、
 http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000270.html
 
 この指針では、管理組合による適正なマンション管理を誘導するため、管理組合の運営や長期修繕計画、その他マンション管理についてのあり方を定めるとともに、国や地方公共団体、※マンション管理適正化推進センター等の相互の連携とマンション管理に関する情報、資料の提供について示しています。

 ※マンション管理適正化推進センターとは、
 マンション管理適正化推進センター(以下、「センター」と言います。)は、管理組合によるマンションの管理の適正化の推進に寄与することを目的とし、国土交通大臣が、管理適正化業務に関し基準に適合すると認め、その申請により指定した財団法人を言います。

 センターは、マンションの管理に関する情報および資料の収集、整理をし、これらを管理組合等に提供します。 また、技術的な支援や講習、必要な指導および助言も行います。 その他、マンションの管理に関する調査および研究を行い、管理の適正化の推進に資する啓発活動や広報活動等の業務を行います。その他、下記の「マンション管理士」の指定試験機関でもあります。
 なお、国土交通大臣は、センターに対し、管理適正化業務の実施に関し必要な情報及び資料の提供又は指導及び助言を行うことになっています。

4.マンション管理士

 マンション管理士とは、このマンション管理適正化法に基づく国家資格で、「マンション管理士」の名称を用いて、管理組合や区分所有者の相談に応じ、適正な管理運営について、助言や指導等の援助を行うことを業とする者のことを言います。この法で、試験制度や登録規定、義務規定等を定めています。平成26年度時点で、全国に約3万2千人のマンション管理士がいると思われます。(ちなみに、私もそのうちの一人です!)

5.マンション管理業・管理業務主任者

 マンション管理業とは、管理組合から委託を受けて、管理組合の会計関係、マンションの維持または修繕に関する企画、実施の調整等を含む業務を言います。
 マンション管理業者は、国土交通省に備えるマンション管理業者登録名簿へ登録しなければなりません。また、5年ごとの更新も必要になります。
 マンション管理の適正な運営において、マンション管理業者の果たす役割は大きなものがあるため、その役割や義務等について、この法律で明文規定化しました。(宅地建物取引業と登録制度等が似通っています。)

 管理業務主任者とは、管理組合との管理受託契約の重要事項の説明から、受託した管理業務の処理状況のチェック等およびその報告までマンション管理のマネジメント業務を担うものを言います。マンション管理業者の事務所ごとに国土交通省令で定める人数の設置が義務付けられています。その数は、管理事務の委託を受けた管理組合の数を30で除したもの以上とされています。(居住用区分所有5以下の区分所有者で構成する管理組合は除かれます。)

 管理業務主任者となるには、管理業務主任者試験に合格し、管理業務主任者として登録し、管理業務主任者証の交付を受けることが義務付けられています。

6.マンション管理適正化推進センター

 「3.マンション管理適正化指針」で述べましたが、この法で、「国土交通大臣は、管理組合によるマンション管理の適正化の推進に寄与することを目的として、全国で一つだけ、民法の規定により設立された財団法人を「マンション管理適正化推進センター」として指定することができる。」と規定しました。
 マンション管理適正化推進センターには、公益財団法人マンション管理センターが平成13年8月に指定されています。通称「マン管」と呼ばれています。「マン管」へはこちらから、
 http://www.mankan.org/download1.html

7.マンション管理業者の団体

 また、この法で、「国土交通大臣は、マンション管理業者の業務の改善向上を図ることを目的とし、かつ、マンション管理業者を社員とする一般社団法人であって、規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認められるものを、その申請により、規定する業務を行う者として指定することができる。」と規定されています。
 マンション管理業者の団体の指定は、一般社団法人マンション管理業協会(旧社団法人高層住宅管理協会)が平成13年8月に指定されています。前述の「管理業務主任者」の指定試験機関でもあります。
 一般社団法人マンション管理業協会っへは、こちらから
 http://www.kanrikyo.or.jp/

以上、概要について簡単に説明しましたが、詳しくは「マンション管理適正化法」をご覧ください。
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